もくもくカメラは、今月5日と6日に開催された Maker Faire Tokyo 2026 で、シロツメクサ(クローバー)の種が土に蒔かれてから最初の三つ葉が出るまでの約17日間を記録した、3Dタイムラプス動画を上映しました。その動画をYouTubeにアップしたので、お知らせします。
youtu.be↑上:平行法(Parallel Viewing)、下:交差法(Cross-Eyed Viewing)
なお、この動画は、9月2日の下記記事で撮影をご報告したものです。
もくもくカメラは、今月5日と6日に開催された Maker Faire Tokyo 2026 で、シロツメクサ(クローバー)の種が土に蒔かれてから最初の三つ葉が出るまでの約17日間を記録した、3Dタイムラプス動画を上映しました。その動画をYouTubeにアップしたので、お知らせします。
youtu.be↑上:平行法(Parallel Viewing)、下:交差法(Cross-Eyed Viewing)
なお、この動画は、9月2日の下記記事で撮影をご報告したものです。


はじめに:
7月の Hamamatsu Micro Maker Faire (HMMF) と 9月の Maker Faire Tokyo (MFT) では、多くの方が「微小世界の3Dタイムラプス」を見に来てくださり、楽しく交流することができました。ご来場の皆さん、運営の皆さん、メイカーの皆さん、ありがとうございました。
ここでは、今回の出展に関わるあれこれについて、振り返ります。
もの作り(撮影装置):
そもそもの発端は、「植物の種が発芽する様子を拡大(接写)して3Dタイムラプス動画で観察したら、面白いだろうな」というアイデアでした。机上検討と基礎実験を経て方式を決定し、実機を設計製作し、まずは静止画のステレオ写真を撮って3Dの効果を確認してからアズキ発芽の3Dタイムラプス撮影を試み、成功しました。撮影装置の完成です。要した期間は、昨年4月から今年3月にかけての約1年間でした。
Maker Faire 出展申込み:
アズキ発芽の撮影成功に気を良くして、Maker Faire への出展を春から検討し始めました。そして、開催地が自宅(山梨)に比較的近いことが理由で、HMMFとMFTに申し込むことにしました。作品のコンセプトは、発端の動機の根底に何があるか、を考えて「自然の鼓動を3Dで可視化」としました。申し込み資料のうち、作品を紹介する動画は、このコンセプトに則したものとするために、装置の技術や製作過程ではなく、この装置で撮った3Dタイムラプスの動画で構成することにしました。となるとコンテンツとしてアズキ発芽だけでは足りないので、サクラの蕾の開花や食塩の結晶の成長を追加で撮り、さらに過去に別の自作装置で撮ったタンポポやハナショウブ、それに空の雲の3Dタイムラプスを加えて編集し、作品紹介動画としました。
HMMFは5月後半に、MFTは6月初旬に、それぞれ出展承認の連絡を頂きました。
もの作り(3Dビュアー):
当日は完成済みの撮影装置に加えて、3Dタイムラプス動画を立体視してもらうための3Dビュアーを大小2台用意したい、と考えました。3Dビュアー「大」は21インチモニターと、同「小」は10インチのタブレットと、それぞれ組み合わせるものです。ビュアーに必要な平面鏡には100円ショップの四角い手鏡を、ビュアーの外枠と支持台にはホームセンターのベニヤ板と杉板、そして使い古しの段ボール箱を用いて、製作しました。
コンテンツ作り:
3Dタイムラプスの動画コンテンツとしては作品紹介動画がありましたが、当日はなにかもっと魅力的なものを提供したい、と考えました。そこで、食塩の結晶がよりキラキラ輝くように照明を工夫したり、モンシロチョウの卵から幼虫が孵化するところを撮ろうと試みたのですが、これらは失敗。しかし、シロツメクサ(クローバー)の発芽を撮ってみたところ、面白くかつ興味深い動画が出来たので、これを展示の柱にしようと考えました。
解説資料作り:
展示の軸足を動画コンテンツに置くにしても、装置の構造や用いた技術の解説も欠かせません。そのための資料として、なるべく簡潔な表現のイラストを、手書き(コピー用紙に黒サインペン)で描く形で表現しました。
当日:
浜松でも東京でも、クローバー発芽の3Dタイムラプスは概して好評で、身近なありふれた植物の意外な動きを、かなりの方が驚きをもってご覧になっていました。手書きの解説資料も「わかりやすい」と好評でした。製作した装置がありふれた技術や材料だけで作られていることも、よく理解して頂けたと思います。
3Dビュアー「大」は、浜松では覗く高さが固定式かつ低めだったので、成人の方は身を屈める必要があり、観賞しにくい形でした。この問題を解消するために東京では高さを可動式に改良したので、成人でもお子さんでも楽に覗けるようになりました。
ブースの運営は基本ワンオペなので体力的にきつかったですが、途中短い休憩を取って、なんとか乗り切りました。体調管理の重要性は、言うまでもありません。
課題:
立体視の特性には個人差があり、3Dビュアーを覗くと直ちに両眼がなれて立体視できる方もいれば、立体視するのに時間がかかる方もおられ、さらに非常に残念なことに、いくら本人がなれようとしても、また3Dビュアーの鏡を調整しても、立体視できない方もおられました。そのような方でも立体視できるようにするにはどうすれば良いのか、大きな課題です。
それから前回の記事に書いたことですが、3D動画を幼いお子様が見た場合の悪影響の有無については、調べておく必要がある、と思っています。
Maker Faire Tokyo 2026 を終えて… 3D動画の虚と実、そしてまた感謝 - もくもくカメラのブログ
今後やりたいこと:
前向きの課題として、被写体の幅を広げたいです。植物ならばもっと色々な種類を。動物(昆虫)ならばサナギの羽化や今回失敗に終わった卵の孵化を。植物でも動物でもない粘菌も。色々な種類の結晶も。どれもそれぞれ、高いハードルがあるだろう、とは思いますが。
おわりに:
繰り返しになりますが、今回、クローバーの発芽動画は多くの方に好評でした。そんな皆様の様子を目の前で見ることができた私は、幸せでした。「自然の鼓動を3Dで可視化」のコンセプトは間違いでなかった、と思いました。
メイカーの方々とも、新しいつながりを持てました。ここにも、大きな幸せを感じました。
改めて、お礼申し上げます。みなさま、ありがとうございました。
HMMF2026公式サイト:
Make: Japan | Hamamatsu Micro Maker Faire 2026
MFT2026公式サイト:
Maker Faire Tokyo 2026 | Make: Japan
もくもくカメラ実験室 — 2026年 メイカーフェア(浜松・東京)出展情報:
昨日・今日と開催された Maker Faire Tokyo で、もくもくカメラはクローバーが三つ葉を出すまでの発芽3D動画を上映しました。たくさんの人たちに鑑賞してもらいましたが、ある幼いお子さんは、3Dビュアーを覗きながらモニターの方へ手を伸ばして、何かを撫でようとしているかのような動きをしていました。
赤ちゃんや幼いお子さんは、何かを前にすると、見るだけでなく触ったり口に入れたりするものです。これは、事物を認識するための五感を総動員したトレーニングなのだろう、と思っています。
一定の年齢に達するとその能力を獲得するので、3Dビュアーの向こうに見えるのはただのイメージであって実物ではないことを理解できます。だから誰もモニターに向かって手を伸ばしはしないし、それなのに覗くとそこに何かがあるかのように見えてしまうからこそ、3Dの写真や動画が面白いと感じるのでしょう。
だとしたら、その種の能力を獲得する途上にあるような幼いお子さんにとって、手に触れられない3Dの写真や動画を見ることは、面白いどころか、混乱してしまうだけのことだったのではないだろうか、と後になって思ったのです。幼いお子さんには、やはりモノは目に見えてかつ手でさわれることが、自然な成長のためにより良いのではないか、と思ったのです。
もちろん、あの時その場にいた私はその子に純粋に3D動画を楽しんで欲しいという気持ちだったし、その子の親御さんも同じだったと信じています。ですが、私は自分の上記のような考えが頭から離れず、もしあの子が3D動画のせいで混乱してしまっていたとすれば、「ごめんね、そんなつもりじゃなかったんだよ」と、謝りたい気持ちでいるのです。
* * *
いきなりの反省文となりましたが、その件を別にさせてもらえれば、とにかく楽しくて、わくわくする二日間でした。3D動画を見たたくさんの方たちから、嬉しくなる言葉も頂きました。7月の浜松(Hamamatsu Micro Maker Faire 2026)は初めての参加だったので余裕がなかったのですが、今回はおかげさまでメイカーさんたちとの交流も出来ました。今回も、ご来場の皆さま、メイカーの皆さま、そして運営スタッフの皆さまに、感謝申し上げます。ありがとうございました!

↑写真1 1日目終了後の出展者全員による集合写真撮影。人数がすごいから、きっと自分は「点」になるかな。それでも、MFTokyoの集合写真に入れて、とても嬉しかったです。

↑写真2 親子で3D動画に見入って下さってます。嬉しいです。※本記事冒頭の話とは関係ありません。

↑写真3 二日目は21インチモニターが不調だったので、ノートパソコンのモニターを3Dビュアーにセットして急場をしのぎました。

写真4 かわいいティラノサウルス。これ大好きです。
「もくもくカメラ実験室」はワンオペなので、 今回の MFTokyo2026 への出展でも、設置は早めに進めておきたいところです。…というわけで、9月4日(金)の午後は「前日搬入」にあたりました。

↑写真1 やって来ました、会場になる有明GY-MEX。ゆりかもめ「有明テニスの森」駅のホームより。天候は小雨で今ひとつでしたが、近づく秋雨前線で心配された集中豪雨が起きなかったのは、よかったです。

↑写真2 午後2時半頃。出展者搬入の開始時刻(午後3時)より少し前でしたが、業者さんによる準備作業は粛々と進められていました。

↑写真3 午後3時。先立って宅急便で送っていた木箱は、レンタルのテーブルと椅子と共に、割り当てられた場所(D-01-05)に、すでに運ばれていました。左の緑色のスーツケースは、この日自分の手で運んできたもの。

↑写真4 屋内の全景。木のアーチが美しい。巨大で壮観です。

写真5 午後6時。大きなものをなんとか並べ終えるのに、3時間かかりました。あとちょっとで準備完了ですが、続きは当日の午前にします。この調子なら、正午の開場には間に合いそうです。
MFTokyo2026 の開催、いよいよ明日に迫りました。7月の HamamatsuMMF2026 では、3Dビュアーとして(21インチモニターの大型ビュアーと共に)タブレット使用の小型ビュアーを3Dタイムラプスの上映に使いました。この小型ビュアー、手元にあったモ◯◯◯ウの段ボールで作ったのですが、外観がくたびれてきて、このまま Tokyo に出展するのもどうだかなあ…と思って、お化粧直しすることにしました。

↑写真1 浜松で使った小型3Dビュアー。令和の日本の現場感が「いい味だしてる」と、評価して下さる方もいらっしゃいました。

↑写真2 ウィリアム・モリスの草花模様がプリントされたつややかな装飾紙を貼って、お化粧直ししたところ。19世紀末アール・ヌーヴォーの優美な雰囲気をまとわせました。メイカー・フェアの空気に馴染めるかどうかは、あまり自信ないですが。側面の一部が白いのは、件の紙が足りなくて普通のコピー用紙を貼ったから。

↑写真3 背面にはモ◯◯◯ウの名残りが…。ちょっとわざとらしかったかな?