もくもくカメラのブログ

趣味の工作のこと、日常生活の中で気づいたこと(ときには文学や外国語やその他のこと)を書いてます。

ナポリを見て死ね

 家事の中で皿洗いは私の担当なのですが、夜の片付けを終えた後、うっかり給湯器のスイッチを切り忘れることがあります。種火式だった昭和の給湯器とは違って、今のものは切り忘れたとしてもガスの浪費や火事の心配は無用ですが、やはり気になります。そこで

「給湯器のスイッチを切ること」

という注意書きを目につくところに貼ったのですが、これが妻には不評でした。「かっこ悪い」とのこと。もっともです。それで少し考えて、

「Vedi Napoli, e poi muori. Lava i piatti, e poi spegni la erogazione d'acqua calda.」

(ヴェーディ・ナーポリ、エ・ポイ・ムオーリ。ラーヴァ・イ・ピアッティ、エ・ポイ・スペーニ・ラ・エロガツィオーネ・ダックア・カルダ。/ナポリを見て死ね。皿を洗って給湯器を切れ。)

と、語呂の良いことわざを足したイタリア語に書き直し、ちょっと無理してジローラモ・パンツェッタ(たしかこの人ナポリ人)をまねた口調で読み上げながら妻に見せました。そしたら妻は笑いながら許してくれました。

 趣味のイタリア語が珍しく暮らしの中で役立った、という訳です。