はじめに:
「接写でタイムラプス3D動画」の一連の記事では、初回に
「身近にある小さな現象(植物の種子の発芽など)の拡大観察を想定して、縦横10〜20mm程度の範囲を視野とするタイムラプス3D動画の接写に適し、なるべくシンプルで安価かつ容易に手作りできる装置の案を考える」
として、検討を重ねてきました。そして、これからは
「その撮影装置を実際に作る」
を目標にして、検討を続けることにします。
今回は、これまでの検討結果をふまえて、製作する撮影装置の方式を決めます。
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[1]検討のふり返り
これまでに行った検討は、次の通りです。
記事①:
記事②:
接写でタイムラプス3D動画 −②実体顕微鏡+コリメート方式 の実験−
記事③:
記事④:
接写でタイムラプス3D動画 −④前回実験「スライド絞り方式の…」事前の準備を解説−
この中の、机上検討(記事①)では、2つの撮影方式(実体顕微鏡+コリメート方式 およびスライド絞り方式)を提案しました(図1、図2)。また、実験(記事②、③)では、2つの方式ともに問題なくステレオ写真が撮れることを確認しました。そして、内向角によって立体感がどう変化するかが分かりました。その変化は、だいたい次のようなものでした。
・内向角6°…自然な立体感(記事③より)
・内向角9°…やや強調された立体感(記事③より)
・内向角11°…かなり強調された立体感(記事②より)


[2]優劣は付けられるか
製作する撮影装置の方式を決めるために、上記2案の長所短所をリスト化して点数を付けることは、もちろん可能です。しかし、2つの方式は装置構成も特徴も大きく異なるので、総合的な評価となると評価項目の重み付け次第で結果はいくらでも変わるでしょう。そういう意味で、点数による優劣比較にあまり意味があるとは思えません。大事なのはきちんとステレオ写真が撮れることであり、この点で両方式ともに問題はありません。その上で各々に異なる特徴がある訳なので、やはり甲乙はつけ難い、というのが正直なところです。
[3]選択
となると、(方式自体の優劣でなく)装置を製作する私自身の事情で判断する、というのが結局は正解かも知れません。
目標の撮影装置を作るために新規購入が必要な機材や部品をざっくりと見積もると、実体顕微鏡+コリメート方式 の方が安上がりになりそうでした。出費はなるべく抑えたいので、こちらの方式で行くことにします(これは昨年、実体顕微鏡を購入したのが大きいです。もし逆に一眼カメラ関係の機材を豊富に持っていたら、スライド絞り方式を選ぶことになっていたでしょう)。
…という訳で、これから
実体顕微鏡+コリメート方式 の撮影装置
につき、設計製作を進めます。作業の進捗は、随時記事にアップします。