タイムラプス3D動画を接写で撮ることを目的として、下記の記事①では2つの方式を提案し、記事②では2方式のひとつ「実体顕微鏡+コリメート方式」で実験的に撮影したステレオ写真をご紹介しました。
記事①:
記事②:
今回は、残るひとつ「スライド絞り方式」での撮影実験をご紹介します。
▼続き(クリックで表示)
実験に用いたカメラセットは、大口径の固定焦点レンズ(50mm F1.7)を、中間リングを介して一眼レフカメラに取り付けて接写仕立てにした上で、レンズの先に手製の絞りを貼り付けた簡単なものです(写真1)。絞りは黒い紙に右眼光路と左眼光路に対応する2つの丸穴を開けたもので、撮影の際には片方の穴をふさぐことによって、右眼像と左眼像を切り替えます。なお、レンズ側の絞りダイヤルは、常に開放にしておきます。

撮影条件は、実視野(横☓縦)が 21.0mmX27.9mm と 10.5mmX14.0mm の2種類です。前者(21.0mmX27.9mm)は、上記記事②における実体顕微鏡の倍率が10倍での実視野に、後者(10.5mmX14.0mm)は同じく20倍での実視野に、それぞれ対応します。また、内向角は前者が 6° で、後者が 9° です。*1
今回撮影したステレオ写真を以下に示します(いずれも平行法)。まずは、記事②と共通の被写体です。



次は、身近なものを手当り次第に撮ってみました。

※夜間に撮影したため、葉は閉じています。







※左の画像はかなりピンぼけになってしまいました。



※F値の表記が「3.5」ではなく「3,5」になっています。欧州式ですね。とてもながく手元にあったのに、今回初めて気づきました。

写真は以上です。どれもステレオ写真としてきちんと立体視できるものになったと思います。そして、実視野21.0mmX27.9mm(内向角6°)での立体感は自然ですが、同10.5mmX14.0mm(内向角9°)での立体感はやや強調されている、と感じました。
今回の検討のまとめ:
・デジタル一眼レフカメラ(ボディー)と中間リングと大口径レンズ、そして2つ穴絞りの組み合わせで、明瞭に立体視できるステレオ写真が撮れた。
・内向角6°の場合、実際に則した自然な立体感になる、と感じた。
・内向角9°の場合、実際よりも立体感がやや強調される、と感じた。
次回は、今回用いたカメラセットや撮影条件について、もうすこし丁寧に解説します。
*1:カメラセットや撮影条件については、別の記事でもう少し詳しく説明する予定です。